「今日は可愛いメイドさんことデンマークの『PRETTY MAIDS』ですね。ヨーロピアンロックで萌えろお前ら」


「萌えろって言われても・・・」


「このバンド、すっげぇ安く中古に溢れてるから、メイドさんっても多分ビッチだと思うんだけどさ」


「本当にどこに行ってもあるよね、このバンド」


「まぁ、『sin-decade』以外はいらないからねこのバンド。売りたくなる気持ちもわかる」


「そんなことないだろ!」


「その『sin-decade』が、今回のサカナなんだけどね。それ以外はねぇ・・・良い曲もあるし佳曲もあるんだけど、なんかパッとしないんだよなぁ」


「ベストが出てるから、それを聞いて気に入った曲の入ったアルバム買えばいいんじゃないかな」


「いやぁ、一番最初に『sin-decade』聞いて欲しいなぁ。これが一番いいアルバムだもん」


「そう?」


「うん。『sin』聞くまでは、プリメってイマイチ好きなバンドじゃなかったのさ。
演奏はうまいけど飛びぬけてうまいわけじゃないし、曲もそうなんだよね。こう、
『ふーん、いい曲だね』っていう、なんか迫ってくるものがなくて。名曲と名高い
『back to back』聞いたときも、『あぁ、よくあるタイプだね』で終わっちゃったしさ。
なんか素通りしていく感じ」


「それは単純に、お前の聞き込みが足りないからじゃないの?」


「だって聞き込む気にもなれなかったし。でも『sin』はいいね、かっこいいね、メイドロックだね」


「いかがわしいロックだなぁ」


「メイドだから、秋葉原とかでLIVEやる」


「いいよやらなくて!」


「ケン・ハマーのパンチラ撮りに、カメラ小僧が群れてさ」


「気持ち悪いよ! ケン・ハマーはオッサンだろ!」


「『ロニーたん、笑顔ちょうだーい!』って、ロニー・アトキンスがポーズとって笑ってたり」


「うるさいよ!」


「ドラムは後ろだから人気なくてさ、なんとかキャラ付けしようとしてネコミミつけて変なしゃべり方してがんばるんだけど、やっぱり浮いててね。可愛そうだよなぁ、ファンならまんべんなく愛してやれよ!」


「やめろってば! プリメはお前、けっこう熱狂的なファンがいるんだぞ。怒られるぞお前」


「いるんだよねぇ、不思議なことに。弱みでも握られてるのかね」


「握られてないよ! お前も失礼なこと言うなよ!」


「エロゲみたいに、アッチを握られてんのかな」


「いい加減にしろバカーッ!」


「いやでも、メイドだけにわかんないよ」


「なにが『メイドだけに』だよ! 音について語れよ!」


「音はなんかハードロックだよ」


「適当すぎだよ! ちゃんとやろうよ!」


「いつからここは音について語る場になったんだか。気持ち悪いよなぁ、いっぱしの顔してレビューとかさ、もた子はそんなに耳肥えてるわけじゃないのに」


「それはみんなが知ってる。でも、期待されてる役目ぐらい果たそう」


「はいはい。曲はあれだよね、ハードロックとヘヴィメタルの中間というか、どっちにもなりきれずにそのうち考えるのをやめちゃった感じだよね」


「カーズじゃないんだから。でも、確かに『ヘヴィメタルだ!』って言い切れないものはある」


「それはやっぱりポップだからだね。ヴォーカルとかキャッチーだし、ギターとか、リズムもそうだけどあんまり過密型の音じゃないでしょ。そのへんがハードロックっぽい」


「ドリルリフとか、2バスドコドコとかそういうのじゃないもんな。メタルじゃないかな」


「いや、そのわりに、リフとかはモダンヘヴィネスっぽい、あくまで『っぽい』だけど、な音出したりしてるから。ヘヴィネスがないかってーと違うと思う。まぁ、プリメはそのバランスを上手にとってると思うよ。ミドルテンポの曲がちゃんとサマになってることからわかると思うけどね」


「キーボードもハードロックっぽいと思うんだけど」


「あぁ、それもあるね」


「あと、これあの、前回が『VIPER』だったからかもしれないけど、ドラムが上手だね。フィルが1パターンじゃなくてかっこいい」


「ドラムはいいね。ツボを押さえたプレイだよね」


「うんうん、やっぱりそうだよな。いいよな」


「でもあいつ、ネコミミだぜ?」


「それはお前が勝手に言ってるだけだろ!」


「そのしゃべりはやめろってもた子も再三言ってるんだけど、『今さらやめられない』って」


「だれだよお前は! いい加減なこと言うな!」


「あと、プリメの魅力ったらやっぱりバラードだね」


「『sin』だったら、ほら、あれが入ってただろ」


「あぁ、あれね」


「うん、あのバラードの名曲」


「カヴァーでね」


「そうそう、カヴァーね」


「プリーズ・ドント・・・」


「そうそう」


「イート・マイ・マザー」


「いや違うよ!」


「『プリーズ・ドント・イート・マイ・マザー』はいいね、いい意味でクソ映画だね、超つまんないしね。ハリー・ノヴァクは本当にキチガイだね、映画ナメてるね」


「なんで映画の話なんだよ、だれだハリーって。どこのハリーさんだ」


「ハリー・ノヴァク知らない? 映画監督なんだけどさ、『イート・マイ・マザー』以外にも『ポルノ探偵局』『秘密ポルノ放送』とか撮ってて・・・」


「ポルノばっかりかよ! それでもうどういう映画監督かわかったような気がする」


「いや、ポルノ以外にも『ダッチワイフU.S.A』っていうのもあって・・・」


「もういいよ! 似たようなもんだろ!」


「似たようなもん、なんて言っちゃったら、3流映画監督は語れない」


「語るなよ! プリメの話してるんだから、カヴァーでバラードって言ったらシン・リジィの『please don't leave me』だろ!」


「うるせぇなぁ、わかってるよそんなの。もた子はあのカヴァーを評価してないの!」


「なんでまた。ベストにも入ってるのに」


「それが気に入らないんだよね。なんでベストに入れてんの? カヴァーじゃんだって。プリメの曲じゃないじゃん、そんなんベストに入れんなよ。あの選曲したやつはどこのどいつだ、出て来い!」


「いいだろ、カヴァーをベストに入れたって」


「いーや、許せない。だいたいさ、『sin』には『know it ain't easy』ってすっごくいいバラード入ってるじゃん。ベストに入れるならそっちだろ。なんでカヴァー入れるんだよ」


「そうは言うけど、プリメはあのカヴァーで評価されるようになっただろ。『please』聞きたくて『sin』買った人だっているだろうし」


「そこがプリメの泣き所だよね。自分たちの実力以外のところで評価されちゃって、LIVE毎にカヴァー期待されてさ。可愛そうに、もた子はあいつらの気持ちがわかるよ。もた子も、書きたくもない『metal』書かされて・・・」


「うおぉい! 書きたくないのかよ!」


「書きたくなかったら書かないんだけどさ。でも、バラード評価するんなら、やっぱり『please』より『know it ain't easy』だと思うよ。あの癒し系なリズムがたまらん。この曲がなかったら、もた子はプリメのバラード評価してないよ」


「そこまで言う?」


「言う! だから、ベストに『please』入れて『ain't easy』入れなかった選曲者が許せない! もしプリメのメンバーの選曲だったら、あいつら殺す!」


「殺すなよ!」


「あの、ネコミミを剥ぎ取って・・・」


「だからつけてないって! しつこいよお前も!」


「ゴスロリなメイド服も剥ぎ取って・・・」


「着てないってば!」


「でも、脱がしたらなんのコスプレだって意見もあるからね」


「うるさいよ! だれの意見だよ!」


「いや正直、コスプレに思い入れのない監督の撮ったAVは最悪だからね。脱がしてどうする、脱がして」


「やめろってば! さっきから関係ない話ばっかりするな!」


「もうそろそろ、看護婦とかセーラー服はコスプレの枠に入れるのやめてくれないかなぁ。コスプレAVファンとして、そこはやっぱり一言あるよね」


「プリメの話をしろー!(ぐいぐい)」


「ぐぐっぐぅー、首絞めんな! もた子はプリメったらやっぱ『sin-decade』が最高だと思いますよヘヴィなリフとポップなメロディが混ぜるな危険でスピードチューンから泣きバラードまで多様な曲構成が気が利いてて飽きが来なくていいんじゃないかな飛びぬけて目を見張るプレイはないけど安定したサウンドは評価できると思いますぐぐっぐぅー!」


「最初からそういう風にやればいいんだ。関係ない話ばっかりしやがって」


「げほっ、だからって首絞めんなよ。話題がプリメだけに・・・」


「『冥土が見えた』なんて言ったらお前、もいっかい首絞めるからな」


「・・・アメリカが見えた」


「コロンブスかよ!」


「アメリカで売れたかったのに、売れなかったプリメだけに」


「うるさい、もういいよ!」


「やっぱりオチは予定調和のほうがいいと思いますぅー(メイドを意識)」