「ほぇ!(真乃緒の家の軒先に『平和大安売り』の看板を立てながらこんにちは、の意)」


「店の前に妙な看板立てるな!」


「ネギとダイコンと平和が安いよ! ピンフじゃないよ!」


「あのなぁ・・・」


「『METALLICA』に続いて、『MEGADETH』の紹介 in 真乃緒ちゃん家。あんだ
すたん?」


「おまえ、さっき帰るって言ったじゃないか・・・」


「まぁ、真乃緒ちゃんが帰れって言うなら帰るけど」


「もう夕飯の支度するから、帰れ」


やなこった。ゲラゲラ」


「この・・・・」


「ウー、ワンワンワンワンワン!」



「あ、ヒムがさわいでる。おなかすいたのかな」


「そう言えば、真乃緒ちゃん家って犬飼ってたね。ヒムって名前だったっけ」


「うん」


「(ライフルを取り出す)」


「お、お前、何する気だ!」


「『MEGADETH』のデイヴ・ムステインはね、ヤク中だったときに、自分のギターケ
ースに飛びかかって来た犬をライフルで射殺したんだよ・・・ふふふ」


「ああああああ、ヒム、逃げろー!(鎖を解く)」


「ガウーガルガルグルアー!(牙を剥いてもた子を押し倒す)」



「ギャー! ね、ネタリロクワカケー!


「あたしゃガルフォードか」


「(ヒムに顔をなめられながら)あううう、この犬、いつ会っても人なつっこすぎる
よぅ。いっつも押し倒されて舐められる・・・真乃緒ちゃん、調教しすぎ!


「なに言ってんだ!(ゴツン)」


「ほぇ、ヒムちゃん放してよ〜」


「ほれほれ、ヒム、あっち行ってなさい」


「言うこと聞くんだから、アタマはいいんだろうけど・・・」


「あんたがライフルなんて出すから、遊んでもらえると思ったんだよ」


「これはライフルじゃなくてビームライフル! 撃つぞ、撃つぞ、撃つぞ!」


「だから、そうやって大きな声出すとヒムが・・・ほら来た」


「ギャー、ガンダム破壊命令ー!


「ははは、いつもは強気なもた子も、ヒムにかかったら形無しだね。たまにはその
押し倒された姿を見下ろしてやるか」


コ・ノ・ウ・ラ・ミ・ハ・ラ・サ・デ・オ・ク・ベ・キ・カ!!


「ははは、なにを言ってもムダだ。うりうり、踏んづけてやる」


「うぐぐ・・・・・・・真乃緒ちゃん、パンツ見えてる・・・」


「このこのこのこのこのこのこのこの!!」


「て、テリーマンせんぱーい! オラが悪かっただー!」


「罰として、そのままバンド紹介を終わらせなさい!」


「ほぇ、許して、このとおり!(とうつぶせに寝そべる)」


土・・・下・・・寝・・・?


「このタヌキが!」


「ヒムは犬だって。まぁ、反省したようだから許してあげよう。ヒム、小屋に戻り
なさい」


「ほぇ、重かった・・・」


「これに反省して、まともなバンド紹介のコーナーにしなさい」


「ほぇ、むっしゅ。じゃ、『MEGADETH』だけど」


「うん」


「『MEGADETH』は、前回話した『METALLICA』をクビになったデイヴ・ムステイン
が、『ま、別にMETALLICAなんてやめるつもりだったから別にいいけどね?』って精一杯の強がりを言いながら作った、インテレクチュアル・スラッシュメタルバンドなの」


「いんて・・・なに?」


「インテレクチュアル・スラッシュメタル。和訳すると、知的なスラッシュ」


「ふ〜ん。早口言葉みたいね」


「ヘロイン食いまくって、気に入らないメンバーは片っ端からクビにするデイヴは、
知的というより痴的だけどね、ブァッハッハ!」


「(はぁ〜)それで?」


「ま、そんな大仰な歌い文句でデビューしたけど、結局、インテレクチュアル・スラッ
シュをやってたのは4枚目の『rust in peace』まで。あとは、デイヴ独特の皮肉な
歌詞を伴う、シニカルな内容のヘヴィメタルに変わっていったの」


「ふ〜ん」


「もた子のお勧めは、『killing is my business...and business is good』『peace
sells...but whos buying?』『so far so good so what』『rust in peace』の、初期から
の4枚。インテレクチュアル・スラッシュ時代ね」


「それ以降はお勧めじゃないの?」


「んなことないよ。むしろ、メタル初心者さんにはそれ以降のアルバムのほうがお
勧めなぐらいだし。でも、もた子はやっぱり、速くてトンがってて攻撃的な『
MEGADETH』が好きだなぁ」


「なるほどね」


「でも、その『MEGADETH』も、アルバム『risk』ではドラマー、ニック・メンザが
脱退、次のアルバム『the world needs a hero』でギタリストのマーティー・
フリードマンまで脱退・・・そして・・・」


「そして?」


「バンドの核であるデイヴ・ムステインが神経性の病気にかかって、バンドは解散」


「あららら」


「スラッシュメタル界のダーティヒーローバンド解散のニュースはたちどころに広ま
って、多くのファンを悲しませたの」


「まぁ、そうよねぇ」


「もた子も悲しかった・・・。でも、デイヴはいつかまた必ず帰ってくる、と信じてるの
だ!」


「そうね」


「まーた『あたしにゃなんだかさっぱりわからない』みたいな返事して」


「そんなこと言われても・・・わかんないし・・・」


「うーん、もた子はデイヴに憧れてメタルに入ったし・・・。じゃ、真乃緒ちゃんはだれ
に憧れて薙刀やってるの?」


「だ、だれって・・・それは、その・・・」


「ん〜? だれよ〜、言えよ〜」


「それは、あの・・・あ、あ、穴沢盛秀!


「(顔が赤い・・・・・)だれ?」


「豊臣秀頼に仕えてて、坂田五郎左衛門と一騎打ちして、それで討たれて・・・」


「(なぜに、なぜにこの少女は時空を超えて恋ができるのだ・・・)」


「な、なんだよ!」


「別に・・・」


「わ、わ、わたしに憧れの人がいて、悪いか! 悪いのか!」


「ほぇ、だれもそんなこと言ってない・・・」


「その目はっ、その目はなんだぁぁぁぁぁぁぁ!」


「ど、どうしたの真乃緒ちゃん、ギシンアンキでも飲んだの?」


ホキョアアアァァァァァ!!


「(夜叉猿!?)も、もう遅いから帰る、じゃーねー、ばいば・・・や、やめ、いや、放
して、あ、あ、AAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaaa!!!」