Monochrome theater 〜色無き世界より〜
file.018 : ありがとう「500系のぞみ」 〜第二章・想い〜


2010年2月28日、一つの新幹線車両が大舞台から身を引いた。

その新幹線への私の“想い”。



date : 08.11.02


ろくに知識もない私が想う“500系”。
500系ファンからすれば嘆かわしいかもしれないがお許しいただきたい。

500系を撮影し始めたのは第一章でも述べた通り2007年から。この頃は300系や0系などの撮影の際、「500系も」という気で撮影していた。
500系がメインとなる撮影はそこまで多くはなかった。
というのも、コンテンツにある通り、東北・上越新幹線メインの撮影をしていたため、そこまで東海道・山陽方面へ出向くことができなかった。
言い訳になってしまうが、今となっては仕方が無い。



date : 08.11.02


頑張って撮影したのはなんと言っても2008年11月から12月にかけて。
山陽新幹線から0系が引退しようとしていたころだ。
この頃には、500系「のぞみ」引退論がにわかに噴き始めており、500系も撮影対象として立派な存在となっていた。

0系撮影のために山陽新幹線の様々な撮影地へ出向いた。
その行く先々、考えたのが0系と何を隠そう“500系”であった。
0系と500系、いかに撮影しつつ、撮影場所を変えていこうか、その撮影行程は前日のホテルでパソコンにかじり付きながら練ったもの。
限られた費用でどれだけ新幹線で移動するかも考え、かなり苦労したのを覚えている。



date : 08.11.03


500系の駅撮りというのは意外にしておらず、それこそ小田原ぐらい。
そのため、なかなか並び写真が無い。
山陽新幹線に来てやっとまともな並びを撮影できたのはこの時。
100系との並び写真が初めて。恐らくこれが最初で最後の並び写真だと思う。

そのほかの写真についても紹介しようと思う。

1枚目は千種川橋梁を往く「のぞみ6号」。約25m×16両なので約400mある。
鼻もその流線が奇麗なことが見てとれる。本当に長い編成に長い鼻をもった新幹線だということが分かる。
快晴のもと、500系は一路東京へ向かっていった。

2枚目は徳山界隈を往く「のぞみ29号」。
工場街脇を「500系」が駆け抜けていくシーン。
東海道・山陽新幹線は太平洋ベルト沿いに延びる路線。それだけに工場街が軒を連ねている。
徳山もその一つで海に面した工場とその脇を通過する新幹線を絡めて撮れる数少ないポイントでもある。

こうみるとやっぱり500系は「カッコイイ」という表現が一番似合う新幹線だなと想う。
どのような要求にも期待に応えてくれる良い被写体である。



date : 08.12.14


そんな500系もこんな姿になるとは・・・

12月1日、とうとう動き始めたのが編成を半分にした8両X編成。
その姿にとても悲しく感じたものだ。「のぞみ」で活躍した数ヵ月後に訪れたこの波乱。
これで余生を生きるというのは、トップランナーに対して残酷すぎる仕打ちだと。

500系の8両編成化はただ単に短くなるだけではない。
それ以上にとても重要なのは、「東海道新幹線管内への入線ができない」ことだ。
JR東海は一部区間の回送運転を除いて、16両編成以外の入線を許していない。そのため、短編成の100系や700系などは入線できないのだ。
つまり、500系は東京駅へ入線できなくなってしまうということだ。

そして、その東京駅へのラストランは意外なほど早く訪れることとなった。

そんな状況でも、なんとかモノにしようともがく自分がいた。
その内の一枚を次で紹介したいと思う。



date : 09.08.12


現在は沿線での撮影がメインとなっている私だが、やはり人工物には人が絡まないとその臨場感が伝わらないことがある。
そういう時はあえて駅に行く。

2009年8月。JR東海、小田原駅。

昼下がりの小田原駅に「500系のぞみ」が接近、ホーム監視員が通過に備える。

その時を静かに待ち、やがて訪れる静寂を切り裂く主を静かに見守る。これが東海道新幹線の安全神話の一端となっているのである。
東海道新幹線における「500系」の安全運転もこうして保たれてきた。
幾日も幾日も、それは繰り返しやってきた。

そして、それは500系の最終運転日が近づいても500系に関わらず行われる。


「500系のぞみ」という存在。

私にとって、最後に辿り着くであろう被写体。
115系から始まり、165系、183系、200系新幹線、EF65、EF81、ED75・・・と国鉄形式に憧れ、成長してきた日々。
しかし、その先にはJRが待っている。そしてその末端には「500系」がいた。
だが、もうすぐ消えてしまう。まだ、私はそこまで成長していないのに、、、
先立たれるのは本当に悔しい・・・


時が流れるのは早く、、、
「500系のぞみ」最後の時。いよいよ、その時が訪れようとしていた。



To be continued . . .


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